パンタグラフ

パンタグラフとは、一般的に鉄道車両の上部に取り付けられている集電装置。菱形の形状のものが多く、伸縮することができ、これのおかげで架線の高さの変化に対応させることができる。略称(愛称)としてパンタ、パン^[1]がある。

概要[編集]

パンタグラフは4つの部分で構成されている。まずは架線に接触して電力を取込むための集電舟。次に集電舟が動く際に架線が集電舟に対応していくための集電舟支え装置。アルミ合金やステンレスで構成された枠組。そしてパンタグラフ全体を支え車両にパンタグラフを固定する枠からなっている。また集電舟の架線とすべらせて動かす部分は摺板と呼ばれいて、素材にはカーボンや銅合金などが使用されている。いくつかに分割された構造となっているのは、摩擦による定期的な交換を容易にするためである。

語源[編集]

語源は、菱形をつなげた道具のパンタグラフに動作や形状が似ていたためできた名称である。現在では、過去にポールやピューゲルと呼ばれたもの以外の、菱形以外のものも含め鉄道車両の上部に装備する集電装置のことである。

菱形[編集]

架線への対応性能がよく、国鉄に多く採用されていて、集電装置の主流となっていた。しかし可動部^[2]の重さが重い、空気抵抗が大きい、といったデメリットがあり、90年代以降、シングルアーム型が主流となりつつある。