チェロ

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チェロ(英:cello)とは、ヴァイオリン属の弦楽器の一種で、中低音域の弦楽器。

概要[編集]

弦の数は4本で、調弦は、高い音から順に、A2、D2、G1、C1で、各弦の音程間隔が5度間隔の調弦になっている。4本の弦がビオラより1オクターブ低く調弦されたもの。実音の音域は、C1(約65.41Hz)~E4(約659.26Hz)かF4(約698.46Hz)で、3オクターブ強あり、低音部を支える楽器でありながら、弦セクションで、実用的なバスの音域の最低音から中音域に至る。ヴァイオリンチェロとも呼ばれ、ヴィオラの1オクターブ下の音域を持つ。オーケストラの中で、温かみのある豊かな表現力を持つ音色で、様々な役割を果たすことができる。チェロの最低音C1は実用的なバスの音域の最低音で、バスオクターブの最低音でもあり、弦楽アンサンブルなどの小規模な楽器編成(小編成)では、コントラバスが無い場合に低音パートを担当することができる。弦楽四重奏で、3つの弦楽器と組んで四声のハーモニーのバス部としても活躍している。低域が抑えめであることと、音域が3オクターブちょっとあり、音域が広いので、担当部分は、ベース(低音)パートとメロディーライン両方対応でき、ハーモニーを支えている。指板が長く、音域が高音寄りに広がっている。楽器を支えるためのエンドピンが付いていて、演奏姿勢は床に立てて演奏する。チェロの楽譜はヘ音記号で書かれ、実音で記譜される。チェロの音域を他の楽器で表すと、テナーバストロンボーン、ユーフォニアム、バリトンサックス、バスクラリネット、ホルンのF管の部分のみに当たる。

ヴァイオリン属の弦楽器の中で、チェロ以上の大きなものは、エンドピンが付いている。

チェロの調弦の全ての音をコードネームで書き表すと、D7sus4となる。

チェロを用いた曲[編集]

オーケストラでは、約50人の演奏者からなる二管構成の場合、4人がチェロを担当するのが一般的。弦楽四重奏曲では、楽器4個の中で最低音部を担当する。室内楽では他に、ピアノ・ヴァイオリンとの合奏でピアノ三重奏曲などの組み合わせもある。

チェロが主役となる曲もある。チェロとオーケストラによるチェロ協奏曲、チェロとピアノによるチェロソナタなどがあり、チェロ協奏曲はドヴォジャークの曲が有名である。他に、サン・サーンス動物の謝肉祭より「白鳥」も、チェロが主役としてメロディーを奏でる。近年では柏木広樹古川展生ヨーヨー・マといったチェロ奏者による曲も存在する。

関連項目[編集]