タケノコ

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(たけのこ/タケノコ)とは、「竹」・「笹」の若芽をいう。おもに早春に出芽し、賞味できる期間が短い。そのため、「竹+旬」の文字が充てられている。

概要[編集]

地上に出るとすぐに固くなり、しかも成長が速い。雨が降るとあちらこちらから生えるため、「雨後の筍」の言葉がある。

人間生活との関わり・利用[編集]

ワカメとともに早春に採取できるため、日本料理においては「出会いもの」として「若竹煮」がある。やはり同じ時期に採れる山椒の若葉とともに味わわれる。 「デミョ・コサン・カラ・モソ」という言葉があり、もっとも上味とされるのは「大名竹」と呼ばれるネマガリタケの筍である。ただしネマガリタケは棹になっても皮が落ちないので厳密にいえばササである。
とりあえず国内市場では、上はデミョ、下はモソ(孟宗竹)である。
ごく短い期間にしか採取できないため、水煮にして瓶詰・缶詰・ビニールパックなどの形で保存される。白い滓のようなものがついていることが多いが、それはうまみ成分であるチロシンの結晶なので洗い落としてはならない。また、水煮の汁もチロシンやカリウムを多く含むため、余さず利用すること。
ただし、ネマガリタケの筍はクマやイノシシも狙っているので、山菜取りも命がけである。上越の苗場山あたりにはよく自生している。
シナチクことメンマは株立ちになるバンブーの筍を加工したものである。日本では「緑竹」といわれ、九州地方の一部でしか栽培されていないという。かなり美味であり、日本国内に流通される前に中華圏で買い占められてしまうという。横浜中華街の中華食材店で聞き込み調査をしたが、「あぁ、あれダメよ。日本では没有(メイヨー)よ」と笑って言われた(笑)。

その他[編集]

関連作品[編集]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 室井綽『竹・笹の話 ― よみもの植物記』(1969)

外部サイト[編集]

脚注[編集]