竜正院仁王門

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竜正院仁王門(りゅうしょういんにおうもん)は、千葉県成田市滑川の仁王門。重要文化財。竜正院は滑川の観音様として知られる。

寄棟造、茅葺、三間一戸八脚門である。門の左右にある脇間の正面は縦格子、周囲は横羽目板張で、柱上は出組で軒桁を受け、各柱間に間斗束を設ける。内陣の柱上組物は三斗組、繋ぎ虹梁を架け板蟇股を用いる。本柱や控え柱は一見円柱にみえるが十六角柱である。和様を主体に禅宗様を加味した折衷様で、全体的に落ち着いた雰囲気をもっている。寺伝によると建立年代は永仁6年(1298年)とされるが、様式的には室町時代中期の特徴をもっている。大正5年(1916年)5月24日、旧国宝に指定された。昭和26年から昭和27年(1951年から1952年)の解体修理に際し、仁王像の胎内から文亀2年から文亀3年(1502年から1503年)に祈願された多数の墨書願文が発見されたことから、仁王像造立年代は文亀年間(1501年-1504年)とみられ、仁王門もこの頃再建の可能性が考えられる。