立石寺中堂

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外観

立石寺中堂(りっしゃくじちゅうどう)は、山形県山形市大字山寺の仏堂。重要文化財。

南北朝時代の正平年間(1346年-1370年)に斯波兼頼の再建と伝える立石寺内最古の遺構で、大小の修理を数度うけており、現在は慶長13年(1608年)の大修理当時の形式に復原されている。桁行五間、梁間五間、単層、入母屋造、向拝一間、銅板葺、三方に縁を巡らせた素朴な仏堂で、銅板葺に修復されているが、元は柿葺でさらに前は茅葺であった。須弥壇のある奥の3間分は内陣で、前面に2間分の外陣を配し境界をはめ込み格子としている。内陣はほのかな寂光のみが許された、密教式仏堂の特徴が示され、向拝の蟇股、虹梁、木鼻、妻飾の意匠は、桃山様式の力強さが感じられる。内部には比叡山延暦寺から分灯された不滅の法灯がともる。明治41年(1908年)4月23日に旧国宝に指定された。