石手寺訶梨帝母天堂

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石手寺訶梨帝母天堂(いしてじかりていもてんどう)は、愛媛県松山市石手の石手寺内の小規模な社。重要文化財。

一間社流見世棚造、桧皮葺で組物、妻飾の懸魚等に優れた技法を見せ、特に正面に見える水引貫上の蟇股は、手法が国宝の二王門と同じであり、同時期の創建とみる根拠となっている。昭和28年(1953年)3月31日重要文化財に指定された。鎌倉時代後期に河野一族が勧請した十六王子社の遺構とも考えられる社で、三重塔の奥の一隅に位置する。寺院内に所在しながら、愛媛県内最古の社殿建築としても貴重な遺構である。

ここに祀られる訶梨帝母天は別名を鬼子母神とも呼ばれ、社前には今も中世の修法の名残が受け継がれ、安産祈願をする人々が丸い小石を供える等の信仰が寄せられている。