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名鉄1000系電車(めいてつ1000けいでんしゃ)は、1988年(昭和63年)に登場した名鉄の特急用車両である。

愛称は「パノラマsuper」となっている。

本項では一般車の1200系も併せて解説を行う。

なお、1000系・1200系のリニューアルが開始された2015年度以降は1200系が1000・1200系を合わせた編成全体の総称となっているが、解説の便宜上、1000系と記述する。

また、2015年以降、リニューアル更新工事の未施工編成は、未更新編成と記載する。

編成の呼称上、豊橋方先頭車の車両番号を用いて「1001F」「1002F」と表記する。

なお、この記事では1000・1200系のみに関して記述しているため、1000・1200系を含むパノラマsuperを名乗るグループのうち、7500系から機器を流用した1030系と1030系の一般車1230系、事故で破損した1030系第4編成(1034F)のうち、損傷が少なかった一般車側1230系4両を通勤車化改造を施した1380系、一般車増結用1800系、1800系と同車体ながら機器のみ7500系から流用した1850系、同様のパノラマsuperを名乗る1600系に関しては記述しない。

概要

バブル景気真っ只中の1988年に登場した。また、1000系の後に登場した2000系2200系16001700系等に様々な設計思想が引き継がれている。

編成

全車特別車編成

1001F - 1021Fまで4両編成21本、計84両が投入された。

編成として豊橋方から ク1000(Tc1)、モ1050(M2)、モ1150(M1)、ク1100(Tc2)となる。

現在は全廃されている。

一部特別車A編成

全車特別車の4両編成のうち、豊橋方2両(ク1000、モ1050)を1200系と連結した編成。

豊橋方より ク1000(Tc1)、モ1050(M2)、モ1250(M1')、サ1200(T)、モ1450(M2')、モ1400(Mc1)となる。

1011F~1016Fの計6本が在籍している。

一部特別車B編成

全車特別車の4両編成のうち、岐阜方2両(ク1100、モ1150)を1200系と連結した編成。

岐阜方より ク1100(Tc2)、モ1150(M1)、モ1350(M2')、サ1300(T)、モ1550(M2)、モ1500(Mc1)となる。

1111F~1116Fの計6本が在籍している。


歴史

1000・1200系の歴史は簡単には3つに分けることができる。

全車特別車時代

「ハイ・アメニティ・エキスプレス」というコンセプトで製造された。バブル期に開発・製造された車両という点もあってか、当時の名鉄の車両の中では、非常に豪華な内装となっていた。


沿革

登場
  • 1988年(昭和63年):1次車となる4両組成9本(1001F - 1009F)計36両が登場。新岐阜(現名鉄岐阜)豊橋間の特急で運転開始。
    • 当時から「送り込み運用」[1]はあったそうなのだが、当時は現在の「特別車」である車両に料金なしで乗車することができた。現在もこのような列車は存在するが、特別車は締切扱いとなり、乗車はできない。[2]
  • 1989年(平成元年):2次車4両組成3本(1010F - 1012F)計12両を増備。新岐阜(現名鉄岐阜) - 西尾間および新鵜沼 - 河和内海間の一部列車でも運転を開始。
  • 1990年(平成2年):3次車の4両組成4本(1013F - 1016F)計16両を再増備。
    • また、3次車の運用開始とともにこの名古屋本線で座席指定車に特別料金の不要な一般席車を連結した一部指定席特急が運転開始。
    • 名古屋本線で120km/h運転を開始。
      • 早速1000系のみで組成された編成に限り速度向上が実施された(新名古屋<現名鉄名古屋>-豊橋間で1分短縮)。ただし、一般車を増結していた列車は最高速度は110km/hで据え置かれた。[3]
一部特別車の誕生(後述)
  • 1991年(平成3年):一部指定席特急のスピードアップ。1000系のうち一部の編成が2+2両にバラされ、2両に新製された1200系4両を連結して2編成分とした。
    • この編成に改造されたのは1990年製造の1013F - 1016Fである。1200系を併結したB2編成は、後述する。
  • 1992年(平成4年):1011・1012FもB2編成に改造。
  • 1994年(平成6年):4次車となる、1017F - 1019Fが新製される。上の通り、一部特別車編成も登場していたが、この編成は全車特別車の仕様で登場した。
  • 1994年(平成6年) :この年の7月26日に名古屋鉄道創業100周年を記念し、1007Fに一般公募によるデザインをペイントした「ブルーライナー」が運転を開始。また、ミュージックホーンを名鉄イメージソング「しなやかな風」に変更した。その後1997年10月に元の塗装に戻された[4]
  • 1997年(平成9年):5次車が2編成計8両 (1020F・1021F)が増備。これが最後の増備車となる。この5次車も全車特別車の4両編成として製造された。
消滅へ
  • 2006年(平成18年)9月29日:名古屋鉄道より、2007年夏以降「ミュースカイを除き、快速特急・特急を『一部特別車』に統一する」との発表がなされた。このため1000系のうち特別車のみで組成される15本が2009年度までに全廃されることが発表された。また、廃車された編成の主要機器を流用して5000系が製造されることとなった。
  • 2007年(平成19年):
    • 2月24日:名鉄と犬山市のタイアップキャンペーン「『本物』を求めて、犬山へ。」に合わせて1005Fにラッピングが施され、「犬山時代絵巻号」となった。
    • 6月2日:1008Fが5000系の機器を確保するため廃車となる。1000系の事故以外での廃車は初めて。
    • 6月30日:この日のダイヤ改正で一部特別車編成が犬山線・河和線などで運転を開始をしたと同時に1000系全車特別車編成のうち4本が休車状態となり、5000系新造への機器確保のための廃車が本格化する。
    • 9月20日:名鉄と半田市のタイアップキャンペーン「おもてなし半田キャンペーン」に合わせて1018Fにラッピングが施された。
  • 2008年(平成20年)
    • 2月19日:日本車輌製造豊川製作所から5000系の最初の編成が甲種車両輸送される。詳細は当該記事を参照。
    • 7月8日:1000系がデビューして20周年を迎えるのに合わせ、1001Fに特製イラスト板が掲出された。
    • 12月27日:同日実施のダイヤ改正により、全車特別車編成(4両組成×7本)が基本運用を離脱。このうち、1001Fは20周年記念特製イラスト板を装着したままの最終運行となった。
  • 2009年(平成21年) : 1000系全車特別車編成 (1001F) のさよなら運転が20周年記念特製イラスト板を装着したまま舞木検査場 - 豊明間で実施された。このイベントは「ありがとうパノラマカー 特別企画」として実施されたもので、舞木検査場から豊明までの復路に充当された(往路は7000系7011Fを充当)。先頭車の前面左側には「B4 Final Run さよなら1001F」と表記された特製ヘッドマークが装着された。運転終了後は豊明駅で撮影会が実施された。このイベントは予想を上回る応募者があったため、キャンセル待ちの応募者を対象に4月19日にも実施され、当日は7000系7011Fが豊明 - 舞木検査場間を1往復した後、豊明駅で1001Fの撮影会を実施した。
    • また、これによりB4編成の運行が終了した。

一部特別車編成時代

  • 1991年(平成3年):1013F - 1016Fが1200系併結。
  • 1992年(平成4年):1200系を増備。1011F・1012Fも一部指定席特急編成へ。
  • 2005年(平成17年):1000系特別車側の側面種別・行先表示器を従来の幕式から三菱電機製オーロラビジョンR-STAYへ変更。ただし、連結されている1200系(一般車)については幕回転式で据え置き。空港線開業に伴い一部特別車編成が同線や常滑線での運行を開始。開業初日、1016Fが豊橋発空港行き1番列車に使用されたらしい。
  • 2007年(平成19年)6月30日:この日のダイヤ改正で一部特別車編成が犬山線・河和線などで運転を開始。
  • 2015年(平成27年):リニューアル改装を行うことが設備投資計画にて発表され、1112Fがリニューアル改装を実施。
  • 2018年(平成30年):10月にパノラマsuper登場30周年を記念して、「PanoramaSuper 30th Anniversary Train」のロゴを前面に掲出。
  • 2019年(平成31年):1011Fの更新改造完了を以て、未更新編成が消滅。

更新改造後

  • 2015年(平成27年):更新改造が始まる。トップバッターは1992年に1200系を併結し一部特別車編成に組み替えられたB編成の1112F。
  • 2019年(平成31年):1011Fの更新改造完了を以て、更新工事が終了。パノラマsuper全車が更新改造車になった。

更新改造

この節では、2015年から2019年の間に行われた1000・1200系のリニューアル更新改造に関してを記述する。

更新内容
  • 塗装の変更
  • 客室内の改装
  • トイレの洋式化
  • 「パノラマsuper」のヘッドマークを外し、LED行先方向表示器の取り付け

など。

改造日程

A編成(豊橋方先頭車がク1000となる編成)は、編成番号の背景色をこの色で、B編成(豊橋方先頭車がク1100となる編成)は、編成番号の背景色をこの色で識別しています。

1112F : 2015年 8月21日 リニューアル工事竣工
1111F : 2015年 12月24日 リニューアル工事竣工
1113F : 2016年 3月31日 リニューアル工事竣工
1015F : 2016年 8月30日 リニューアル工事竣工
1114F : 2016年 12月28日 リニューアル工事竣工
1014F : 2017年 5月2日 リニューアル工事竣工
1012F : 2017年 9月12日 リニューアル工事竣工
1013F : 2017年 12月22日 リニューアル工事竣工
1016F : 2018年 4月13日 リニューアル工事竣工
1116F : 2018年 8月14日 リニューアル工事竣工
1115F : 2018年 11月15日 リニューアル工事竣工
1011F : 2019年 2月27日 リニューアル工事竣工

ラッピング

ブルーライナー

使用編成: 1007F
期間: 1994年7月26日1997年10月11日

この列車は、1994年の名古屋鉄道創業100周年を記念して、同年7月26日から1997年10月11日まで1007Fで運転された。その後、1997年に元の塗装に戻った。

塗装デザインは一般公募された。稲沢市の小学生のデザインが採用され進行右側には空の青に猿や建造物といった犬山カルチャーゾーン(明治村・リトルワールド・日本モンキーパーク)のイメージと左側には海の青にイルカ・ラッコ・人魚といった南知多・内海カルチャーゾーン(南知多ビーチランド・内海フォレストパーク)のイメージが描かれた。また、前面表示は通常のパノラマSuperから青文字のBlueLinerに変更された。

また、ミュージックホーンは、名鉄イメージソング『しなやかな風』(作曲はつのだ☆ひろ)の一節をミュージックホーン向けにアレンジした旋律に変更された。

尚、ブルーライナー・ミニとして岐阜市内線モ770形にも塗装変更がなされたのは、別の話である。

犬山時代絵巻号

使用編成: 1005F
期間: 2007年2月24日2007年5月31日

2007年(平成19年)2月24日から5月31日まで運行していた。

名鉄による、犬山市とタイアップした観光キャンペーン本物を求めて犬山へ(春の犬山観光キャンペーン)の一環として運行された。

現在

現在、リニューアル後、前面のパノラマsuperロゴは外されたが、相変わらず愛称は「パノラマsuper」で、展望席は人気である。

しかし、現在は2200系が名鉄の標準特急型電車として未だに増備が続けられているということ、中部の玄関口・中部国際空港名鉄名古屋駅の連絡運輸の主力は2000系ミュースカイに変わられていること、2編成が廃車となってしまって残り2編成のみ残存している1700系の方がレア度が高くネタ性として負けること、新塗装が某浜ノ赤イアンチクショウとそっくりということなどから、全盛期ほどの勢いはなくなっている。やはり、パノラマsuperにはあの旧塗装が似合っていたなぁ…と思う。

現在の運用は、特急・快特を主に運用し、送り込み運用として急行等に充当されることもある。

脚注

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  1. 意味が分からないって?ggrks
  2. 超超超稀に、逝っとけダイヤ発動時に全車一般車として開放することはあるらしい
  3. 一般車として増結していた編成が120km/h運転に対応していなかったため
  4. 同種の塗装は岐阜市内線・揖斐線用のモ770形にも施されていた