旧学習院初等科正堂

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

旧学習院初等科正堂(きゅうがくしゅういんしょとうかせいどう)は、千葉県成田市大竹字申内の千葉県立房総のむら構内の旧校舎。

明治32年(1899年)に、東京市四谷区尾張町(現在の東京都中央区銀座)に講堂として建設された。昭和11年(1936年)に皇太子(現在の明仁上皇)の入学に備えて講堂を新築したため、昭和12年に印旛郡遠山村(現在の成田市)の小学校講堂として払い下げられ移築され講堂として使用された。昭和48年(1973年)に講堂新築にともない、明治時代の学校建築の中で数少ない講堂建築として貴重であることから成田市から千葉県へ寄贈され、県立房総のむら敷地内に移築された。昭和48年6月2日に重要文化財に指定され、現在は一般公開されている。

西洋の建築様式を取り入れながら、日本の伝統的木造建築の技術を用いて建てられた木造一階建で、屋根は魚鱗のように敷いた天然スレート葺及び瓦棒銅板葺である。正面入口側に円柱列を立て、中央に広間を取り、背面に広間の床面より一段高い演壇を設ける。演壇正面に半円形の木製の階段を4段設け、広間東西には控室を設けて、広間と控室には上部に飾付窓がついている。広間の正面と側面前寄りに方柱を立てベランダを廻して吹放ち、南面中央に5段の石階を設ける。