光浄院客殿

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光浄院客殿(こうじょういんきゃくでん)は、滋賀県大津市園城寺町の書院。国宝。

慶長6年(1601年)にかつて光浄院住持を務めて豊臣秀吉に仕えた武将でもある山岡道阿弥が建立したものである。桁行七間、梁間六間、単層、入母屋造、妻入で、正面に軒唐破風が附き、総こけら葺きで、桁行一間、梁間一間、切妻造の中門を設ける、桃山時代の書院造建築である。勧学院客殿とよく似るが居間や寝室に相当する部屋がなく、張り出した上段の間を設け東側の車寄の北に蔀戸を並べて整える等、江戸時代初期の木割書である匠明に記される主殿の図に類似しており、古式を意識しながら整備された近世的風潮を感じることができる。上座の間の床と違棚を建物の本柱内に取りこむのは当時の新技法である。昭和27年11月22日、国宝に昇格した。